近代作品の中で聴くバッハ

「2つのヴァイオリンのための協奏曲ニ短調」は言うまでもなく大バッハの傑作で、とてもよく演奏される名曲です。1730年から31年にかけての作曲とされています。巷ではよく、「3大B」なんて事を言いますが、今回偶然にも”B”のつく作曲家が3人揃ってしまいました。これを、「Musica14.8デビュー3大B」と呼びましょうか?(笑)ただし、あとの二人のBは大バッハから200年の隔たりがあります。ところが、これが全く違和感を感じさせないのです。あとの2Bが古典回帰的な作風である事もその要因ではあるのですが、どちらかと言うとこのような近代作品の中にあって、バッハ作品の不変性に改めて感銘を受けます。バッハの中の斬新さと近代作品の中の保守性が共鳴し合っているからでしょうか?因にシンプル・シンフォニーと同じd-mollが続きますので、とても興味深い事になりそうです。今回独奏を担当して頂く塩貝みつるさん、大島響さんは共にハンブルク州立歌劇場の中枢を担うポジションで活躍中です。ハンブルクの劇場と言えば300年以上の歴史と伝統を誇り、なおかつ斬新で現代的な演出で話題を集め続けています。今回、このお二人がどんなバッハを聴かせてくれるのか、今からワクワク、楽しみです。

コメントをお書きください

コメント: 2