シンプルなシンフォニー

実はこのアンサンブル、(Musica14.8)を立ち上げる際、最初のきっかけとしてブリテンの「フランク・ブリッジの主題による変奏曲」という作品について、大いに盛り上がった、という経緯があります。こういった優れた作品を是非演奏したいものだ、という思いを形にしようとアンサンブルの話は発展してきました。ベンシャミン・ブリテンは同時代の作曲家たちの中に於いては、その比較的保守的な作曲技法からか「イギリス音楽を後退させた」という捉え方をする向きもあるそうですが、僕個人としては、いまひとつ入りにくいイギリス音楽の中にあって、エドワード・エルガーとベンジャミン・ブリテンは弦楽というジャンルの中では決して外せない重要な位置にあります。特にブリテンは弦楽の作品、或いは弦楽を中心とした作品を比較的多く残しており、そのどれもが秀逸です。「フランク・ブリッジ」はその中でもひときわ光を放つ名作である事は、お聴き頂ければ皆さんも納得されるでしょう。
え?では、何故今回やらないのかって?
やりたいのですよ、本当はとても。
ところが、この曲は楽譜をレンタルするだけで10万円もかかってしまうのです。今回が初公演の私たちにとって、これは荷が重すぎます。いずれ必ずお聴かせ致しますので、演奏出来るように皆様の暖かい援助をお待ち申し上げております()
と、いうわけで今回は代わりにブリテンが若い頃に作曲した、シンプル・シンフォニーをお届けします。いや、皆さんご存知の通り、この曲もシンプルですが名曲ですよね!この曲は20才そこそこだった作曲者が、10()の頃の自作品群を弦楽に再編したもの。シンプルな中にもスパイスのように散りばめられた現代的アプローチやユーモア、きびきびとしたまとまりが心地良い、小さな玉手箱のような作品ですよね。

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    czytaj dalej (金曜日, 03 11月 2017 10:23)

    niewpitego