Musica14.8のレパートリーについて

こんにちは。

京都市交響楽団コントラバス奏者の出原修司です。

今回、素敵なメンバーとご一緒出来る事をとても幸せに思います。

 

さて、このアンサンブルのお話を始めて以来、メンバーとレパートリーについていろいろと議論を交わしました。

今回のデビュー・コンサートのプログラムはいろんな想いを込めて組んであります。

そ~んな事を、これから本番に向けて少しづつお話していこうと思います。

 

ところで皆さん、弦楽アンサンブルの曲と云えば、まず何を思い浮かべますか?

ああ、そうですね、「アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク」良い曲ですよね!

ボクも大好きです。それから?

そうそう、チャイコフスキーの弦セレ!このジャンルではドヴォルザークと並んで、不朽の名作です。グリークの「ホルベルク組曲」も素敵ですよね。

それから?

ヴィヴァルディの「四季」ですねー!

かつて日本で最も売れたクラシック・レコードは「四季」だったそうですよね。

これは音楽史で言うとバロック時代の曲ですね。

この時代には合奏協奏曲がとても盛んで、実に多くの弦楽協奏曲が作曲されてます。

ところが、オーケストラが発達し始めた古典からロマン派の時代以降(モーツアルトやベートーヴェンから、シューマンやブラームスなど)では、管弦楽や室内楽がとても盛んに作られている割には純粋な弦楽合奏の曲は意外と数多くないのです。そんな中で、先の話に出たチャイコフスキーやドヴォルザークなどの後期ロマン(国民楽派)作品は希少なレパートリーと言えます。バロック時代の次に弦楽合奏が花開くのは100年以上経た、近代音楽と呼ばれる時代です。この時代になるとオーケストラのレパートリーも既に数多く作られていて、革新的な作曲家は更に新しい響きを求めて、シンプルな弦楽の響きに回帰したのでしょうかね?

とにかく、時代の寵児と呼ばれたストラヴィンスキー、バルトーク、ブリテンらを始め、多くの天才的作曲家が弦楽合奏のための名曲を書き残しました。

近代から現代にかけては、まさに名作の宝庫です。

しかし、名曲であるにもかかわらず、まだまだ日本では演奏される機会が少ないのは勿体ない事です。

(これには、版権の問題などが絡むのですが)

私達は、是非こういった名作を積極的に演奏していこう、と考えています。

もちろん、協奏曲黄金時代のバロック作品も取り上げていくつもりですし、

他の時代の名作にもいずれ、取り組みたいと思っていますけどね。

そういった意味から、今回のデビュー・コンサートはその思惑通り、かなり盛りだくさんの欲張ったプログラムになりました。

きっと皆さんに満足して頂けると、自負しています。

 

次回は、実際に演奏する曲について具体的に書きたいと思います。

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コメント: 1
  • #1

    seks telefon (火曜日, 31 10月 2017 13:26)

    międzyatomowy